COLUMN
あいちの離島
コラム
投稿日:2026.03.27 更新日:2026.03.30
ワーケーション先で効率を落とさないための10のテクニック(ワーケーションコラム全8回・第7回)
ワーケーション


佐久島の弁天サロンでワークするイメージ
「せっかくワーケーションに来たのに、結局オフィスより仕事が捗らなかった」
ワーケーション初心者がよくやる失敗があります。移動してすぐにミーティングを入れてしまう、観光を詰め込みすぎて作業する時間がなくなる、Wi-Fiが弱くてオンライン会議に入れない。
憧れていたワーケーション、いざやってみると思っていたより大変だった、という経験は少なくありません。
でもちょっとした準備と習慣の見直しで、ワーケーションは「仕事も旅も充実する」体験になります。
年間の半分以上を自宅以外の場所で働く筆者が、実際に効果があったテクニックを10個お伝えします。
① 到着初日はオンラインミーティングを極力入れない
移動日は何かと予定が狂うものです。とくにはじめて訪れる場所であれば土地勘もなく、地図アプリの案内通りの時間に到着しないこともざらにあります。
電車の遅延、荷物のトラブル、チェックインに手間取るといったことが重なると、精神的にも体力的にも消耗します。
その結果、使おうと思っていた施設のWi-Fiが実は弱かった、ミーティングスペースがなかったから結局テザリングして外で打ち合わせするはめになった、なんてことも。
そうならないためにも、到着日は「環境整備の日」と割り切りましょう。Wi-Fiの確認、作業スペースの確保、近くのスーパーやカフェの把握といった下準備を丁寧
にやっておくと、翌日から驚くほどスムーズに動けます。
② 到着したらまず作業環境を確認する
滞在拠点に着いたら、Wi-Fiのスピード、電源コンセントの位置と数、机と椅子の使い心地、オンライン会議ができる場所はどこかを確認しておきましょう。
問題があれば早めに宿に相談できますし、「ここでは会議は難しいな」とわかれば、カフェや別のスペースを事前に探せます。
5分の確認が、その後の数時間のストレスを防いでくれます。
③ 初日のランチと夕食の場所は決めておく
到着日は疲れているうえに土地勘もありません。そんな状態で「どこで食べようか」と考え始めると、これが意外と時間も気力も消耗します。
地方の場合は夜に閉まっているお店が多かったり、移動に思ったより時間がかかったりすることもあります。
事前にGoogleマップで「初日のランチはここ、夜はここ」と決めておくだけで、到着日がぐっとラクになります。地元の人から聞いたおすすめのお店を楽しむのは2日目以降でも遅くありません。
④ 短期ワーケーションにしない
「週末を使って2泊3日でワーケーション!」は、やってみると思ったよりつらいものです。
移動疲れが抜けないまま仕事をして、観光もしたくて詰め込んで、気づいたら「なんか全部中途半端だった」ということになりがちです。最低でも4〜5泊、できれば1週間あるとペースが掴めて、仕事も旅も楽しめます。
初日は環境整備、中盤は仕事に集中、仕事が休みの日は1日観光といったリズムが作れるかどうかが、ワーケーションを成功させる鍵です。

ワークケーション中に島の自然にも触れリフレッシュ
⑤ 部屋にこもりすぎない
宿の部屋に引きこもって仕事するだけでは、ワーケーションである意味が薄れてしまいます。場所を使い分けるのがコツです。
オンライン会議は宿の部屋や個室ブース、集中が必要な作業はコワーキングスペースやカフェ、アイデア出しは散歩しながら、というように作業ごとに場所を変えると気分転換にもなります。
場所が変わると、思考のスイッチも切り替わります。「午前はカフェで作業、午後は宿で会議」といったざっくりしたルーティンを決めておくと、メリハリが生まれやすくなります。

宿の食事用のスペースで会議を行う様子
⑥ 延長コードと電源タップを持参する
忘れられがちですが、とても重要な装備です。
宿では「コンセントがベッドの裏側にしかない」「机の近くに電源がない」というケースが想像以上に多くあります。
PCを充電しながらスマホも充電できない、延長コードがないと机まで届かないといった環境では、作業効率が大きく下がります。
2m程度のコード付き電源タップは筆者にとって必須装備で、必ず持っていきます。相部屋の人がいるときも、とても喜ばれます。
⑦ モバイルモニターを持っていく
ワーケーションでの作業効率を大きく左右するのが、画面の数です。資料を見ながら文章を書く、オンライン会議をしながらメモを取る、複数のタブを行き来しながら調べ物をする。
ノートPCの画面1枚だけだと、こういった場面でストレスになります。
13〜15インチのモバイルモニターがあれば、デュアルディスプレイ環境が完成します。
USB-Cで繋がる薄型タイプは軽くて携帯性も高く、1週間のワーケーションなら間違いなく元が取れる投資です。
⑧ アイデア出しは散歩しながら
企画の骨格を考えたり、記事の構成を練ったり、少し煮詰まったときなど、思考を広げる作業はデスクに向かっているより歩いているほうがはかどることが多く、筆者はワーケーション先でよく散歩に出かけます。
一緒にワーケーションに来た人がいるときは、話しながら散歩すると新しいアイデアがどんどん出てくることもあります。
「散歩中にアイデアが降ってくる」という経験をしている人は多いのではないでしょうか。
ワーケーションなら、海沿いの道、山の遊歩道、地元の商店街など、普段とはまったく違う景色の中を歩けます。「午前中に30分、アイデア出し散歩」をルーティンに組み込むだけで、思考の質が変わります。

散歩しながらの雑談でアイデア創出
⑨ 観光は「1日1つ」までにする
ワーケーションで生産性が落ちる最大の原因のひとつが、観光を詰め込みすぎることです。
「せっかく来たから全部回りたい」という気持ちはよくわかりますが、観光で消耗すると翌日の仕事に響きます。
おすすめのバランスは、午前に仕事、午後に観光や散策を1つだけ、夕方以降は軽い作業か完全オフ。
「今日は温泉だけ」「今日は地元のランチだけ」くらいの余白が、ちょうどいいリズムを生みます。欲張らないのがコツです。

島民がおすすめする場所を訪れることを楽しみにしてモチベーションアップ
⑩ 仕事を旅の環境に合わせて設計する
これがワーケーション初心者と経験者を分ける、最も大きなポイントかもしれません。
「オフィスと同じ働き方を旅先でもやろう」と思うと、どこかでしんどくなります。
アイデア出しや企画は散歩しながら、事務作業やメール整理はカフェで、オンライン会議や集中作業は宿の個室で、ライティングは静かなスペースで、というように「この作業はこの環境が合う」という感覚を掴んでいくと、ワーケーションの質がぐっと上がります。
環境を変えることで、自分がどんな状況で一番パフォーマンスを発揮できるかに気づけることも多いです。旅は、働き方を見直すきっかけにもなります。

島ならではの場所でオンライン会議を実施
ワーケーション先で効率を落とさないテクニックまとめ
10のテクニックをひとことでまとめるなら、「旅先でオフィスを再現しようとしない」ということに尽きます。
準備を丁寧に、装備をしっかり、観光は欲張らず、仕事は環境に合わせて再設計する。この4つを意識するだけで、ワーケーションの体験はがらりと変わります。
最初から完璧にやろうとしなくて大丈夫です。まず1回やってみて、次回に活かす。
その繰り返しの中で、自分なりのワーケーションスタイルが少しずつ出来上がっていきます。

執筆者:岡村龍弥(オカムラタツヤ)
プロフィール:合同会社Guild 代表、シャンディのニックネームで親しまれる。「自分らしく生きる人を増やしたい」という想いのもと、どこでも働けるノマドワーカー育成を中心に、旅と教育を軸に活動中。チェコ親善アンバサダーをはじめ、さまざまなアンバサダー活動にも取り組む。
